013:カタカナ

カタカナの国に来ましたホホホホの下にそうですネを埋めました(松原なぎ)

お蔵入り::ゆうぐれに手をはなされてカタカナで発音されてもう帰りたい (松原なぎ)
カタカナおもしろい。
あんまり楽しくて現代詩フォーラムに連作「カタカナの国殺人事件」を投稿しときました。(市川綾という名前です)
お暇があればのぞいてみてください。


 今回気になったお歌たちです。

 取り上げさせていただきましたらTBでご報告、もし不達でしたらコメントか伝書鳩か気合いでお伝えいたします。

 受け取っていただけたならウレシーです。

 敬称略しますことどうぞ、あしからず。

■カタカナになってしまった 複雑が綺麗な君の骨だったのに (木村比呂

 静謐な愛の狂気ですね。
 「複雑が」ってよく考えたらけっこう乱暴な技法を使ってらっしゃるのに読後、哀しさだけが残ります。

■絶叫はカタカナ以外認めない祖父が悪夢を見てる 五月蝿い (星野ぐりこ

 おじいちゃん一本気なのでしょうか。
 それにしちゃあ不思議なベクトルですよね。
 なのに五月蝿いがばちっとはまってなんかあるある、っていう気がしてきました。

■「ニッカウヰスキー」のカタカナ「ヰ」の文字が倒れないかと夜通し看てる (梅田啓子

 光る大看板との逢瀬ですか。(介護でしょうか?)
 はぐれものにやさしくていらっしゃる。

■カタカナで書かれたような体型の若き女が叫ぶ公園 (松木秀

 さいきんの「若き女」はたしかにカリンコリンですね。
 ぽっちゃりだっていいじゃない、という批判なのかと思えど結句の「叫ぶ公園」でサスペンスの様相を呈してきました。
 どんでん返しですねー。

■カタカナの呪文を使って取り出した君の心はカタクナだった (ろくもじ

 ほのぼのしました。
 ひらがなの呪文も試してみたらどうなるでしょうね。

■カタカナやalphabetで聞くよりもきみの肌ざわりがする「…えっち」 (中村成志

 …えっち。