097:断

断水に汲む日向水たくさんの思い出に泣くような温もり(松原なぎ)

 (↓20100111追記↓)
 さてお気に入りのお歌たちです。

 取り上げさせていただいた作者さま、どうもありがとうございます。

 敬称略しますことどうぞ、あしからず。

■断れないことに気付いて適当な嘘でキスをしてきたくせに(Re)

 うれしかった?

■断線は幸いだった聞かなくて済むことだってある黒電話(春待)

 猫とかハムとかはよくきかなくって済ませてくれます。

■納豆や竹輪を前に朝食の何を断言するんだ親父(だや)

 なにを断言したんだ親父。

■化学もて蜜柑のうすかは溶かさるるあはれ シロップの禁断を飲む(本田鈴雨)

 あまくない。

■つかまえてごらんなさいと駆け抜けた君の断面写真じゃヌケねぇ(久哲)

 目がいいねっていう、君どんだけ早いんだ、っていう。

■断れない理由がふいに浮かんでは断る理由をかき消していく(岡本雅哉)

 これあるある。