009:菜
葉っぱっぱ菜っぱ野っぱらうたったり寝たり食べたりくるまったっ、り(松原なぎ)
ラ行とハ行がかわいくってしかたありません。
ナ行とマ行もひいきにしています。
お気に入りのお歌たちです。(TB158まで)
取り上げさせていただいた作者さま、どうもありがとうございます。
敬称略しますことどうぞ、あしからず。
■どうしても風に揺られる菜の花のことしか思い出せない別れ(龍庵)
おわかれの時の相手の表情はみない人でした。
下句のちょっとした読みにくさも内容にあっている気がします。
■嘘になるまでくりかえした「大丈夫」が紫の野菜ジュースに溶けた(佐倉さき)
ぶくぶくぶく。ストローにささやいてみてるのかしらん。
■音声がたまに途切れるよのなかを閉じて水菜を茹でた夜な夜な(斉藤そよ)
水菜でなくてもいいのかなー
いやー水菜であってほしいなー
■なのはなのなです、と言えずいつまでも「やさいのさい」と繰り返すくち(太田ユリ)
えと、これは、
お題的にだいじょうぶかしらん、心配しつつとても好みの短歌です。
■春野菜すててあなたは出ていった貨物列車のひきずる町を(ふみまろ)
うまいなぁ。
■サラダ菜のみどりのバラをひらく指 正しい母のパーツのひとつ(伊倉ほたる)
うまいなぁ。
サラダ菜が薔薇っていう大雑把な発想が好きです、母との対比にもなっている気がします。
■乗り越したことを誰も気づかない菜の花だけを信じていよう(ふでこ)
爆弾もってないでしょね?