072:瀬戸

瀬戸ものは百人のっても割れませんから煮物山ではお祭りです(松原なぎ)

 さて今回気になったお歌たちです。(TB数114まで)

 取り上げさせていただきましたら伝書鳩か瀬戸内海のあらしおでお伝えいたします。

 敬称略しますことどうぞ、あしからず。

■瀬戸大橋を未だ通らぬわたくしにまた春が来て海は呼びいる(行方祐美

 瀬戸大橋はね、かっこいいですよ。
 結句がすてきです。

■「瀬戸焼は美味しいですか?」先生と大人の話したい十歳(陸王

 ほほえましい。

■息をつく場所はここではなさそうで給湯室の瀬戸物の青(イマイ

 OLやってみたかったです。
 (会社に瀬戸物っておいてあるのでしょうか?)

■てのひらにあるものだけをいとおしむ瀬戸物市の赤い箸置き(nnote

 握ったらこわれちゃう?

■見境がつかなくなった瀬戸際で夢から覚めている半夏生村木美月

 これものすごい好き。
 って、はんなまなつだと思ってたら「半夏生」はんげしょうでした。
 おはずかしい。

■「怪我ないかい?」みたいに男は囁いた「瀬戸内海」を大事に包む(にいざき なん

 うそー。聞き違いしないでしょ。
 のに、やさしさでは同じなのかしらん。

■頭胸にかき抱き凪ぎ渡る瀬戸たとえば父で或いは兄で (間遠 浪

 くすくすくすくす、聞こえてくるようで凪いでいるのに風、だわー。