003:助
■助走だと思っているからだめなんだ突き抜けるほどのキスをしてやる (月下燕)
最初お説教かと思ったらまぁ…。きゅん、としますね。
これ、ファン多そうだなぁとおもいます。もちろん、わたしもその一人です。
この歌の中には映画みたいな、幻みたいな男の人がいます。
■助けてと声にならない声 きみは青色になる異国のプール(イマイ)
「助けて」っていう単語、今回たくさんみたんですけどこれがやけに気になりました。
事故??青春の一ページ??
■ややあってはにかみながら私まだ独身ですと助産師が言う(秋月あまね)
想像してすごくほのぼのしました。
ややあって、ってぴったりですよ。
このとき生まれた赤ちゃんはこの話を何度も何度もきくんだろうな、幸せな子だ。
■たすけてたすけて国際救助隊 たったかたーたかたったったー(天国ななお)
天国ななおさんの奔放さ、大好きなんです、わたし。
国際救助隊呼びたいほどせっぱつまってる中でうたっちゃうんですよ!
かわいい。
■補助輪をすべてはずしたあの朝の光で発芽しちゃったあたし (ノサカ レイ)
摘みたい、そんな発芽しちゃった、とか言われたらもうどうしたらいいんでしょうか、ねぇ。
■うっかりとあの子の膝に触れたので羽化幇助に問われる指でした (間遠 浪)
ずばり言うのははばかられますがナブコフ的吾妻ひでお的、そしてとても詩的。
すばらしい。羽化、は禁止されているのかしら?それとも羽化ほう助が禁止?
唇や胸とかじゃなくて膝なのが本職という感じです。
そうだ、これを見て初めて間遠さんのブログにお邪魔したんですけど、すばらしいコンセプトで運営されてますね。
素敵な短歌をこうやって手元におくのは、自分のモチベーションをたもつためだったり、皆さまへのおすそわけだったり、あといろいろだったりします。(ほとんどが自分のためなんです。)
お礼なんてあんまりおっしゃらないでくださいね。
ただでよませてもらって、ありがとうございます、という気持ちです。